ホームページを持たないということ~ダメでしょう。

いま、ホームページを作ったからと言って、売り上げの向上が望めるものではない。しかし、ホームページを持たないと、話にならない、という位置づけだと思って居る。

 

 今日のランチは、以前から気になっていた、地元の新しいステーキ屋さんに行ってみた。


 初めて入るお店は、多少の緊張もあるし、楽しみもあるし、ドキドキ感が楽しめるものだ。

 

 ランチステーキは、この値段であればとても満足できるし、味も自家製ソースも付け合せのポテトも満足。

 ランチ時間帯は2時半まで入店可能で、2時に終わってしまう多くの店のなかで、昼に出遅れた今日の私には大変うれしい。



 食べ終わったころ、店内に私以外には客が居なくなり、初対面の店主が話しかけてきた。


 初対面ではあるが、店主のお人柄もあり、色々地元の話で盛り上がる。


 その中で、ひとつ気になることを話してくれた。


 開店してまだ一年経っていないのだが、色々まだ揃えたいものも沢山ある。

 実は、まだ、ホームページを持っていない。

 ホームページが有れば、定休日のお知らせ、年末年始、お盆のお休みのお知らせ、電話番号を知りたい人、メニューの内容など、良く聞かれることを、お知らせすることができるのではないか、と。


 私は、それまでの話で、お料理に彼なりの(よい意味での)強いこだわりがあって、材料の産地から、ハンバーグの肉汁の量の加減まで、話を伺っているうちに、是非その、こだわりにこだわった、お料理を食べてみたいと思ったのである。

 しかし、その話は、このように直接話をする機会に恵まれない限り、決して知ることは出来なかったと思うし、ましてや、今私がそうなったように、また来よう! には至らないことと思う。


 ホームページを自分で持つということは、定休日や電話番号、メニューといった、事務的な情報を発信することではなく、これから、訪れて下さる初めてのお客様に対して、自己アピールや、お料理の「予習」をしてもらうことに大きな目的があるのではないか、と今更ながら感じた。

 そして、究極の目標は、そのお店の、ファンになってもらうことである。



 だから、

「季節のない ステーキ料理に、季節感のあふれる デザートを月替わりで用意する」

といったような、思わず一度は訪れてみたくなるような情報を発信すべきだと感じ、そのようなお願いをしてきた。



 ホームページの業者は多々あり、中には、最初に100万円程度掛かったり、毎月のメンテナンス費用が毎月10万とか要求されたりして、一体何が良いのだか、全然分からないのだそうだ。

 ITに明るくない店主の気持ちはよくわかる。ホームページの良さは、数字では出ない。何が良いのか比較できない。

 業者さんは、アクセスランキングを上に持ってくる、とか、そういう数字で分かる尺度で、売り込みを掛けてくるのだそうだ。


 「ステーキハウス」

 という一般すぎるキーワードで上位に持ってくるのは大変だし、意味が無い。そうでなく、

 「○○○にある ステーキハウス」

 のように、地元密着型のレストランの場合は、検索条件が元々レアなので、それほど気にする必要は無い。



 自宅に戻り、その店の名前でググってみると、ぐるなび系にてちゃんと幾つもヒットしてくる。

 その中を見ると、食べた人の撮影した写真と、主観の感想がたくさん書き込まれていて、★の数でランキングまでされている。


 食べ物は、食べた人の主観で味が決まるが、店主のこだわりや、その味にたどり着くまでの考え方を聞いていると、食べた人の満足感、味のレベルは大きく変わってくる、実にあやふやな主観的な尺度である。

 食べただけでは産地は分からないが、産地を先に聞くと美味しいと思えることが有る。


 私は今日、店主の話を伺って、次はハンバーグステーキを食べに来ることを決心したが、ホームページでちゃんとご自身で考えを広めない限り、何も知らない食べた人の偏った意見だけが大きくクローズアップされて、新たな来客を逃してしまう可能性はないだろうか。


 何も知らない人に、何を言われても、それに反論する場もなく、結果的に、お料理を気に入ってもらう機会を自ら逸している。


 ホームページを自分で持たないということは、そういう危険をはらんでいるのだ、ということに気が付いたのである。



 アクセスランキングだけではなく、そういったアドバイスも含めて、このお店のホームページを作って差し上げたいと私は思った。

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コメント(1)

ちゃろ :

地元密着の個人商店は、良いものを持っているのにアピール下手で損をしているというのを、良く聞きます。
ホームページがあっという間にいろんな機能が付加できるものになったので、作成費用の相場が良く分からなくなっちゃいましたよね。
このステーキ屋さんみたいなお店、まだまだたくさんあるんだろうなぁ。

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中村 睦
でんでん工房 代表

東京都杉並区生まれ。
ソフトウエアハウスで二十年ほど勤務した後独立。
現在は「でんでん工房」代表。
日本セキュリティ・マネジメント学会会員。
月に二回程度、お台場の日本科学未来館で展示解説を行っています。(担当は生命科学、地球とフロンティア、国際宇宙ステーション)
趣味はドライブと温泉。
著書に「お気に入りのubuntu」 「理系PC初心者のためのKNOPPIX活用法」など。
連絡先 info あっと denden-kb.jp (あっと の部分を@ にして下さい)

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