2008年8月アーカイブ
前回書いた食道がんのお兄さんを持つ友人のお話の続きです。
いったん胸を開いてみたら思いのほかがんが広がってしまっていて、手術も不可能ということで、胸を閉じてしまったそうです。
麻酔からさめて、痛みに耐えながらも真実を知ったとき、人はどういう気持ちになるのでしょうか。
想像しただけで言葉を失います。
その友人から、ひっきりなしにメールがきます。
「あと何日生きられると思いますか?」
「神の手を持つ医者を紹介してください」
「食欲が出たようですがすぐ吐いてしまいました。何が考えられますか?」
「○○という薬(民間治療薬)は効くと思いますか? 調べてみてください」
わらをもすがる、という言葉があるが、中村でもすがりたい思いなんだろう。
なるべく早く、何らかの反応を出すようにだけ心がけようとしているのだが、一体なんと書いてよいのか、まったく判らない。
励ましや、慰めで書いた言葉は、あとで現実が期待に反した場合、倍以上になって相手の苦しみを増すことも判りきっている。
いろいろな事を考えると、あえて答えを送らない、という判断もあるとアドバイスを受けた。なるほど、とは思うのだが、ちょっと、見なかったことにする、という対処は、それはそれで、大変心が痛む。
昨日は、また違うメールが来た。
「いつも色々返事を書いてくれる中村さんという方に兄は大変会いたがっています。交通費を負担しますから、是非会いに来てください」
さあ、困った。
まだ一度も有ったことも無い人に、それも、命の存続に立ち向かっている人に、私はどうするべきだろうか。
とりあえず、今のところは、お断りしている。
しかし、もう一度、依頼がきたら、どうするだろうか。悩む。
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