励ます
知り合いから突然この深夜に長いメールが携帯に届き、何だろうと思ったら、お兄さんが食道がんで、転院の末、二度の抗がん剤を終えて数週間後に手術だという。
で、生存率とか聞かれて、何回かのやりとりのあと、「生きられますか?」と単刀直入に聞かれた。私はコンピュータ屋であって、医者ではないが、何故かこういう場合に頼りにされることが多い。
色々聞くと、ステージ2で動脈に浸潤があるらしいという。
自己血を大量にとり、8時間の大手術に備えているらしい。
この場合、たぶん、食道と周囲のリンパを総取り出しして、胃の上のほうの管をぐぐぐぐぐっと伸ばし、首の下あたりに直接繋ぐ様な手術を受けるのだろうと想像した。首のあたり、胸のあたり、胃のあるお腹と、たくさん切らないといけない。術後の痛みも半端ではないだろう。
中には、がんを切るのはあきらめて、細くなった食道を諦めてバイパスの新しい食道を埋め込む手術を受ける方も居られるのだそうで、それを考えると、まだ手術適応ということで、「軽い」のかもしれない。
しかし、より重い(悪い)例を持ってきて、それと比較して励ますというのもどういうものだろうか。悩む。
上には上があるとか、そういう励まし方も常套手段なんだが、こと、肉体に関するものは、心に引っかかるものがある。
しかし、可能性がゼロではないかぎり、何とか回復してもらいたいものである。
何とかして励ましたいものだ。病気は、諦めると治らない。不思議だが、気の持ちようというファクターは非常に大きい。
逆に言うと、一介のコンピュータ屋に色々聞いてくるということは、担当医から十分な説明が受けられていないために、わらをもすがる気持ちで訪ねてきているという事も考えられる。そういう人は多いと思う。不幸なことだ。
なにか、こういう人を救うことができる仕事はないものだろうか。
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自分の記事に、自分でコメントを書きます。(これも、ありです。)
その患者の方ですが、いったん手術室でお腹を開いたのですが、がんが心臓の周辺まで広がっていて、とても手術できる状態ではないので、すぐお腹を閉じたそうです。
(正確には胸のあたりでしょう。)
最悪の流れになってしまいました。
ご本人を、どのようにして勇気づける事で、これからの人生を有意義に送って戴く手助けができるか、悩みぬいています。
人を勇気付ける、励ますって、難しいことだと思います。
そして、それでも、何とか考えようと、悩みぬかれていること自体が、もしかしたら大切なことかもしれません。何もできなくても、誰かが自分のために、悩んでくれていることだけでも、心の支えになっているかもしれません。
情報が必要であれば、いろいろとHPがあります。
(情報は、プロの中村さんなのでご存知かと思いますが・・・)
http://www.gsic.jp/for/index.html
上記HPの中に闘病記がありました。
http://www.gsic.jp/survivor/sv_02/index.html
私自身は、この闘病記を読んで、励まされた感じがしました。
コメントするのが、むずかしかったのですが、なんとかコメントだけはしようと思ったゆきより
ゆきさん
難しい問題であるにもかかわらず、コメントをくださいましてありがとうございました。
誰でもがんにかかってしまう可能性があるのですから、これは避けて通れない道だろうと思って、決して他人事だとは思わないようにしようと考えているので、このお知り合いからも、逃げることだけはやめようと思っています。
教えていただいたサイトは噂には聞いたことがあるのですが、まだシッカリと拝見したことはありませんでした。
お知り合いの方は残念ながらインターネットを自由に扱える環境にないようですので、そういう点からも「あなたが読んで要点を携帯メールで教えてください」などという、地獄のように難しい課題を(きっとそういう意識は無いのだと思いますが)押し付けられることが多いです笑
プリントして送りつけようか、なんていう事も考え始めていますが。
入院病棟の中でインターネットを使うかどうかは、まだまだ病院によって大きく差があるように思います。病状に触らない限りは、良いように思いますが、それによって却って悲観的になってしまって回復が遅れる可能性もあるので、話は単純ではないですね。